ポイント
- 2022年4月2日に公演される「媽祖」能のライブ配信+アーカイブ動画を見ることができます。
- 台湾の樊潔兮(Jessie Fan)から、能楽師の片山九郎右衛門への依頼がきっかけで実現しました。日本でも媽祖の実施に1,500万円以上の支援が集まりました。
- 演者には、台湾でも有名な野村萬斎が出演します。
台湾を中心に信仰される「媽祖」と、日本の伝統芸能「能」のコラボレーションオンラインで実現
航海・漁業の守護神として、台湾や中国沿岸部を中心に東アジアで広く信仰をされている道教の女神・媽祖。日本にも、かの有名な横浜媽祖廟のほか、各地に媽祖を祀る廟や神社が点在しており、現在では、航海のみならずあらゆる事柄の守護神とされています。

自由に海を渡ることができない今だからこそ、媽祖の物語を日本の伝統芸能である「能」で演じることにより、近隣諸国の方々と心を通わせたい。そのためには日本だけでなく海外にも新作能〈媽祖〉の舞台を届けたいと考えています。そこで、能楽堂での鑑賞のみならず、国内外に向けたライブ配信と字幕付きアーカイブ配信を、クラウドファンディング「Japan Tomorrow」を通じて届けたいと思っています。
「媽祖を能にしてほしい」日本と台湾の繋がりから生まれた
20年前に台湾の友・樊潔兮(Jessie Fan)から私・片山九郎右衛門に依頼されたこの願いが、新型コロナウイルスの影響で公演機会が失われる中で心に蘇りました。

(撮影/柯錫杰 左:片山九郎右衛門、右:樊潔兮)
私の「海外へ容易に行き来できない今だからこそ、近隣の国々とも共有できる不変のものをつくりたい」との思いをもとに、私と親交の深い小説家・玉岡かおるが新作能の初の原作に挑みます。出演は私・片山九郎右衛門のほか、野村萬斎、宝生欣哉、味方玄、分林道治、茂山逸平など、東西の能楽師が揃います。
日本でも、クラウドファンディングで1,500万円を超える購入が

そんな日本と台湾の友情や繋がりを示すかのように、日本でもTHE KYOTOによりクラウドファンディングが実施され、なんと1,500万円以上の購入が集まりました。これを、日本だけではなく、台湾はじめもっと多くの世界の方に知ってもらいたいと思っています。
参考:片山九郎右衛門がいま海の女神〝媽祖〟の新作能に挑む理由(THE KYOTOへ遷移します)
新作能〈媽祖〉のあらすじ

疫病や戦乱、外寇(がいこう)に見舞われる天平時代。菩薩の心を広めるため諸国に百万塔(ひゃくまんとう)を納めたいと願う称徳帝(しょうとくてい)は、大伴家持(おおとものやかもち)を筑紫へ派遣する。航行の安全を祈るため立ち寄った住吉の社で、海難を予知し人々を救う黙娘(もくじょう)という巫女と、そのふたりの従者を伴って難波津より船出をするが、一行は途中嵐に遭遇する。
荒天に神通を得た黙娘は、赤き衣をまとい船の行く先を指し示し、従者もろとも姿を消す。筑紫へ無事たどり着いた家持が黙娘に感謝しつつ百万塔を納めると、海の彼方より神となった黙娘〈媽祖〉が二鬼神(きじん)を従え飛来し、喜びの舞を舞う。すると住吉明神も海から出現し、さらに外つ国(とつくに)まで菩薩の慈悲を広めるために旅発つよう家持を誘うのであった。
演者には、片山九郎右衛門、野村萬斎ほか

【字幕付き】ライブ配信+アーカイブ動画の詳細
ライブ配信日時
2022年4月2日(土) 17:00〜18:30(JPT) *予定
配信方法
購入者の方に、お礼のメールと合わせてライブ配信用のURLをお送り致します。また、公演後約2週間でアーカイブ動画のURLをお送り致します。アーカイブ動画には、英語・繁体字の字幕がございます。
リターンについて
2022年4月2日に実施予定の新作能〈媽祖〉の夜公演鑑賞チケット(感染状況によりオンライン鑑賞に変更の可能性あり)や、オンラインでの公演視聴権のほか、京都を代表する京菓子の老舗「俵屋吉富」とのコラボ菓子や、「むす美」特製風呂敷など、〈媽祖〉の世界を堪能できる身近なアイテムも多数ご用意しております。
プロジェクトリスク
新型コロナウイルス感染症をはじめ、社会状況によっては、やむを得ず公演を延期あるいはオンラインのみでの実施に変更させていただく可能性や、各リターンの提供時期が遅れる可能性がございます。その場合も、なるべくみなさまにご納得いただけるよう誠意を持ってご対応させていただきますので、あらかじめご了承くださいませ。
応援メッセージ
市川海老蔵さん
その他賛同者の皆さま
市川海老蔵 さん(歌舞伎俳優)
桂南光 さん(噺家)
近衞忠大 さん(株式会社curioswitch クリエイティブ・ディレクター)
林兼正 さん(横浜中華街媽祖廟理事長)
原田マハ さん(作家)
細見良行 さん(細見美術館 館長)
見市泰男 さん(能面打)
村上典吏子 さん(映画プロデューサー、村上海賊(因島)23代当主)
森田りえ子 さん(日本画家)
税制上の優遇措置について ※日本国内在住者のみ
新作能〈媽祖〉公演を主催する片山家能楽・京舞保存財団は、公益財団法人として京都府から認定されており、今回のクラウドファンディングへのご支援は特定公益増進法人への寄付として、以下の通り税制上の優遇措置を受けることができます(所得税法第78条第2項及び法人税法第37条第4項該当)。
【個人】寄付金控除(所得控除)の対象になります。
【法人】特定公益増進法人等に対する寄付金に該当します。
お手続きページの該当項目に「はい」とお答えの方には、決済後に「寄付金受領証明書」をお送りします (3月末〜4月末頃)。寄付金控除を受けるには、確定申告の際「寄付金受領証明書」を添付する必要がありますので大切に保管してください。